アミタグループ、新たな地域モデルとなる「Co-Creation City(コ・クリエーションシティ)構想」を発表 -関係性増幅と循環促進の基盤となる自治体向け資源循環ソリューションの開発を開始-
アミタグループ(以下、アミタ)は、国が推進する「デジタル田園都市国家構想」と融合する新たな地域モデルとして「Co-Creation City(コ・クリエーションシティ)構想(以下、CCC構想)」を提唱します。デジタル田園都市国家構想は、デジタル実装を通じて地域の課題解決を目指しています。一方で、CCC構想は、市民・企業・自治体が三位一体となって、地域の関係性・多様性・文化性を豊かにし、持続可能なまちづくりの実現を目指すもので、地方自治体のまちづくり政策の推進において、デジタル田園都市国家構想と融合し相乗効果を生むものと考えます。
CCC構想を実現する鍵は「関係性の増幅」と「循環の促進」です。「関係性の増幅」を実現しながら地域内での資源循環を促進する地方自治体向けの具体的なソリューションとして「MEGURU COMPLEX(めぐるコンプレックス)」の開発を開始しています。これは「焼却・埋め立てに依存したごみ処理」から脱却し、世界一焼却炉の数が多い日本においてカーボンニュートラルを実現していくためのアプローチとしても有効です。
1.CCC構想およびMEGURU COMPLEXについて
「CCC構想」は、地方自治体の4大課題である人口減少や少子高齢化、社会保障費の増大、雇用縮小等の課題を「関係性の増幅」と「循環の促進」で解決する画期的なまちづくりのコンセプトです。例えば、人口減少に対しては、関係性人口を増幅させることが一つのアプローチとなり、高齢化による社会保障費の増大にも、関係性の増幅による孤独の解消が健康寿命の延伸につながることで、医療費や介護費の低減を実現することができます。また、顕在化する資源枯渇の課題に対しては、できる限り地域内で資源を循環しつつ、域内で処理しきれないものについては広域の資源循環の仕組みと連動させることで、自治体のごみ処理コストの削減や企業の域内資源調達を叶えます。
このCCC構想の「関係性の増幅」と「循環の促進」のインフラとなるのが「MEGURU COMPLEX」です。これまで「焼却ごみ」とされていたもののうち、水分量の多い生ごみはバイオガス施設でガスと液体肥料に資源化され、次に水分量が多い使用済紙おむつはパルプと可燃物に資源化されます。そして残りの衛生ごみなどは、熱分解し、得られた灰は、アミタの循環資源製造所でセメント原料に加工するなど化石燃料に依存しない資源化を目指しています。このように、それぞれの資源に相応しい再資源化施設を複合的に組み合わせることで、焼却・埋め立てに依存しないまちを実現することが可能となります。
プラスチック等の資源が集まる拠点となるのはアミタが展開する互助共助コミュニティ型資源回収ステーション「MEGURU STATION®」です。市民は資源をできる限り丁寧に分別しステーションに持ち込むことで、質の高い資源回収に参画し資源化による価値を生み出す主体になります。
2.MEGURU COMPLEXが解決する自治体の焼却炉を含むごみ問題
MEGURU COMPLEXの開発背景には、自治体が抱える深刻な焼却に頼ったごみ処理の問題があります。
現在、日本国内の焼却炉は936施設(未稼働含む) 存在し、世界一焼却炉の多い国といわれています。しかしながら、施設の老朽化は著しく、稼働開始から20年以上経過している施設は650施設以上、そのうち30年以上経過しているのは200施設以上にのぼります。一般的に、焼却炉の耐用年数は20~30年程度とされていますが、前述のとおり30年を超えて稼働している施設も少なくありません。
今後、厳しい財政状況や人口減少、少子高齢化の加速による社会構造の変化によって、これまでのように安全性を確保した施設運営や維持が困難となる中、ごみ(資源)の資源循環モデルが必要不可欠となります。また、一般的な可燃ごみの組成の約28%を占める生ごみの含水率は約80%、約5%を占める使用済紙おむつの含水率は約70%と高く、これを分別しなければ非効率な焼却稼働につながります。さらに新たな焼却炉を建てる場合、着工までに最低でも10年前後かかると言われています。確実に迫りくる人口減少社会において、これまで通り焼却施設の建設を継続することは非効率です。また、建設費の高騰も著しく、コロナ禍以前に比べて、1.3倍以上(アミタ試算)にのぼります。建設にあたっての自治体の負担は国の交付金で軽減されますが、その原資は税金であり、国民が多額の負担を負っていることには変わりありません。そして、政府が掲げる2050年に向けてカーボンニュートラルを目指す政策とも矛盾が生じます。このような課題を、関係性増幅と循環を促進するMEGURU COMPLEXを軸にしたCCC構想で解決します。
3.CCC構想の展開によるエコシステム社会の実現
地域内でできる限りの資源循環を実現するMEGURU COMPLEXとMEGURU STATION®に加え、域内での資源化が難しいものは、アミタの循環資源製造所や技術をもつ域外のリサイクラー(MEGURU FACTORIES(めぐる ファクトリーズ))とも連携し、新たな原材料として域外の企業にも供給します。また、地域内で集まる資源情報を集約するデジタル情報プラットフォーム「MEGURU PLATFORM(めぐる プラットフォーム)」において、消費行動を分析することで、地域の①購買予測、②供給予測、③行動予測、④地域カスタマイズ予測が可能となり、企業は、見込み生産ではない最適な生産や、サービス提供を行うことができます。
また、MEGURU COMPLEXで再資源化される原料を域内調達することで、ESGに即した企業活動を実現できます。これにより、社会全体で生産と消費の好循環を生み出すことができます。各地域にCCC構想が展開されればされるほど、MEGURU PLATFORMは安定化し、自然資本と人間関係資本が豊かになる「エコシステム社会」を実現することができます。
4.CCC構想実現に向けた戦略
CCC構想を実現するにあたって、経済的な側面としては、市民の出資・参画・利用の仕組み構築が重要であると考えています。現在、政府は、2050年に温室効果ガス排出の実質ゼロを目指し、新たな国債「GX経済移行債」を10年間で20兆円発行し、官民合わせて150兆円を超える脱炭素投資を見込んでいます。しかし、その投資先は、大規模な再エネ関連や次世代革新炉などです。CCC構想では、地域債券発行を実施し、そこに市民も出資できる仕組みを構築することで、参画・利用の促進につながると考えています。また、CCC構想により地域が豊かになることで、債券価値も同時に上がり、市民のさらなる参画意欲が向上します。
5.お問い合わせについて
現在、CCC構想およびMEGURU COMPLEXを複数の自治体に向けて提案を進めています。自治体の方で、興味ご関心をお持ちの方は以下より、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせフォーム:https://www.aise.jp/contact/consul.html
メール:contact@amita-net.co.jp
※取材に関するお問い合わせは下記までお願いいたします。
<広報・取材に関するお問い合わせ>
アミタホールディングス株式会社
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