カーボンニュートラル

方針

アミタグループは、"豊かな関係性が価値となる持続可能社会の実現"というミッションに基づき、自社グループのカーボンニュートラルに関する中長期目標「AMITA Climate Positive Targets」を策定しています。

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目標「AMITA Climate Positive Targets」

包括目標

Scope4について2030年までに年間10万t-CO2以上の削減貢献を達成する

長期目標

サプライチェーン含むScope1,2,3の実質100%削減を2040年までに達成

中期目標

  • Scope1,2,3の実質50%削減(2020年比)を2030年までに達成
  • Scope1,2の実質100%削減を2030年までに達成
  • Scope2の実質100%削減を2023年に達成

※実績・目標の単位:t-CO2

2020年
実績
(割合)
2030年
目標
2040年
目標
Scope1 燃料の燃焼 854
(3.1%)
0 0
Scope2 電気の使用 697
(2.5%)
0 0
Scope3 サプライチェーン 26,216
(94.4%)
13,883 0
合計 27,767
(100%)
13,883 0

※長期目標と中期目標は、SBT(Science Based Targets 科学と整合した目標設定)が1.5℃目標の達成に必須とする削減水準を超える目標を掲げています。

目標達成に向けた取り組みイメージ図

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Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
Scope4:製品・サービス使用の結果として発生する排出の削減貢献量(回避される排出量)

戦略

中長期目標達成に向けて、アミタグループの長期的なビジョンや事業計画における気候変動リスクについて分析を行い、現在の取り組みの評価、目標値とのギャップ特定から脱炭素にかかる移行戦略・アクションプランを策定しています。

リスクと機会

気候変動に伴う事業のリスクと機会を特定し、シナリオ分析を行っています。分析にあたっては、国際エネルギー機関(IEA) が公表している複数の気候変動にかかる科学的シナリオを用いて事業の将来像を想定し、各シナリオが事業に与える影響とアミタグループとして取るべき対応方針を検討しています。

▼アミタグループにおける主な気候変動リスク・機会(抜粋) Risks_and_Opportunities_Table.png

・財務影響評価...利益への影響度を評価 大:10億円以上、中:1億~10億円、小:1億円以下
・移行リスク・機会:1.5℃シナリオ
・物理リスク:4℃シナリオ

目標達成に向けて

気候変動の深刻化に伴い、事業を取り巻く市場環境・自然環境は大きく変化しています。そのような環境下で、カーボンニュートラルに向けた中長期目標を実現するためには、既存事業における環境負荷の低減のみならず、ビジネスモデルの変革が不可欠であると考えています。

まずは、業態改革を完遂するための「基盤整備期」として位置付けた2024年度~2025年度において、自社・他社の温室効果ガス排出量削減に貢献でき、クライメート・ポジティブにつながるビジネスモデルの構想および変革を目指します。

Scope1,2,3の削減に向けて

Scope1

電動フォークリフト

産業界においてサステナブル調達のニーズが高まる中、サーキュラーマテリアル事業の製造拠点である循環資源製造所やアミタ地上資源製造パートナーズ工場における燃料消費は、増加すると見込んでいます。そのため、グリーンエネルギーなどの低炭素型の設備・車両への移行を検討していきます。
(右写真:電動フォークリフト)

Scope2

ため池ソーラー

2022年以降、国内の自社製造拠点である循環資源製造所へのコーポレートPPAの導入とその他拠点での使用電力量に相当する非化石証書購入により、国内拠点におけるScope2の実質100%削減を実現しています。これらの取り組みを継続するとともに、マレーシア等海外の製造拠点での使用電力量に対するカーボン・オフセット、設備や車両の電化といったScope1の削減施策に伴い増加が見込まれる電力使用量に対する対策についても検討を進めていきます。
(右写真:コーポレートPPAで利用しているため池ソーラー)

Scope3

  • 物流の最適化:サーキュラーマテリアル事業において、顧客や物流パートナーと協働し、運行ルートや積載効率・輸送手段等様々な角度から物流を見直し、サプライチェーン全体での最適化を図ることにより、カーボンニュートラルな物流体制構築を目指します。
  • インターナルカーボンプライシング(ICP):社内で独自に設定したCO2価格を投資計画に加えることにより、投資の意思決定にカーボンニュートラルの観点を付加します。アミタグループ全体に対するクライメート・ポジティブの意識醸成を図ります。
  • CO2排出量の算定精緻化:受け入れた廃棄物を、天然資源の代替となる循環資源(リサイクル製品)に100%再資源化するサーキュラーマテリアル事業は、地下資源の採掘抑制に貢献しています。さらに、製造工程における環境負荷が少ないため、サプライチェーン全体ではCO2排出の削減に寄与していると考えています。今後は、CO2排出量のより適切な評価に向けて算定の精緻化に取り組むことで、削減貢献の可視化および定量化を進めていきます。

事業を通じた社会の脱炭素化推進(Scope4)での貢献に向けて

MEGURU STATION

地域に設置・展開している互助共助コミュニティ型資源回収ステーション「MEGURU STATION®」を通じて、資源を回収・循環させることにより削減できるCO2排出量の定量評価に取り組んでいきます。生ごみの焼却量削減や家庭ごみの再資源化を推進し、企業に良質な循環資源を提供することで、新たな資源循環の仕組みを提供し、暮らしの脱炭素化への貢献を目指しています。
(右写真:MEGURU STATION®へ住民が資源を持ち込む様子)

また、サステナブル経営への移行支援サービス「Cyano Project」を通じて、顧客企業の循環型のビジネスモデルの構築支援を図ります。サーキュラーエコノミー、カーボンニュートラル、ネイチャーポジティブ等の取り組みを統合的に推進することで、企業および社会の持続性向上に貢献していきます。

推進体制

2024年1月に、気候変動を含む環境・社会課題の統合解決に向けた当社グループの取り組みを主導する「サステナビリティ推進委員会」を設置しました。また、2021年に発足した、アミタグループの事業を通じた脱炭素社会の実現・温室効果ガス排出量削減目標の達成に取り組む「クライメート・ポジティブ委員会」は、「クライメート・ポジティブ推進チーム」へと名称を変更し、サステナビリティ推進委員会内の分科会として活動を継続しています。本推進チームは、グループ会社の代表取締役および各部門の責任者が参画する部門横断のプロジェクトチームとして活動しています。

Climate_positive_system.png CarbonNeutral_002.png